”LION”というブランドは、みなさんご存知だと思います。
「クリニカ」や「システマ」などの歯の健康維持製品をはじめ、身体の健康維持製品に力を入れている会社の1つです。

そんなLIONですが、株価が下落の一途を辿っています。
歯ブラシや歯磨き粉、ボディーソープ、頭痛薬(バファリン)など生活に必須な製品を作って売上も悪くありません。
生活必需品ですから安定した利益を生み出して、株主に還元してくれる会社です。
なぜ売られているのでしょう?
今回は、日本株投資歴4年の私が、LIONが売られている理由と、今後の予想を考えてみました。
LIONに限らず、優良なのに売られている銘柄に対する考え方の応用ができると思いますので、最後までお読みいただけたら幸いです。
2022/04/20最新
「なぜライオンの株価は下がり続けるのか?原因を3つ解説」LIONの最新決算
参考程度ですが、最新の決算内容と過去6年間の売上高推移をご覧ください。
【2021年12月期第3四半期決算】
(2021年11月5日発表)
売上高 2,675億円 (進捗率73%)
営業利益 254億円(進捗率79%)
経常利益 276億円 (進捗率80%)
四半期利益 203億円
希薄後1株あたり利益 65.35円
【過去6年の売上高推移】

なぜLIONの株価は下がっているのか?
ここからは、なぜ株価が下がっているのかを考えてみたいと思いますか。
私が考える、株価下落の要因は大きく次の3つだと思います。
①コロナ特需の緩和
②円安・原材料高によるコスト増
③東海東京証券、岡三証券による目標株価引き下げ
順番に解説します。
①コロナ特需の緩和
2020年はコロナ禍で外出を控え、リモートワークやオンライン授業などで家にいる時間が増えた人が多かったと思います。
そのような背景から、ウイルス対策としての消毒用アルコールやハンドソープ、マウスウォッシュ、トイレットペーパーなどの需要が急伸し、売上に大きく寄与しました。
また、1949年5月に上場した同社ですが、2020年7月30日に株価が上場来高値という快挙を達成しました。
(2020年7月30日に2,823円)
そんな特需から一転
2021年は消毒用アルコールやハンドソープの受給関係が逆転し、供給量の方が多くなったこともあって売上が落ちています。
②ドル高円安・原材料高によるコスト増
同社が想定している為替レートは2021年7月30日公表時点(最新値)で1ドル=110円です。
しかし、2021年10月に入ってからドル高円安が急に進み、112〜114円で推移しています。
そうなると、原材料の輸入にもコストがかさみ、減益になる可能性が高いことが予想されます。
また、トイレットペーパーの製造過程で熱風が必要なのですが、その熱風を起こすのに必要なエネルギーである石油価格が高騰しています。
そのため、ここでもコストがかさむことが予想されます。
したがって、2021年12月期の決算はあまり良くないことが予想されていて、株価がそれを折り込んで下落トレンドに入っていると推測されます。
③東海東京証券、岡三証券による目標株価引き下げ
証券会社による目標株価引き下げも、株価下落の要因となっていると見ていいかと思われます。
【東海東京証券】
「アウトパフォーム→ニュートラル」
2540円→1750円
【岡三証券】
「中立→中立」
2080円→1730円
まとめ
LIONの株価が下がっている理由を3つ挙げて解説させていただきました。
コロナ特需と比較すると厳しい状況に立たされているように見えますが、個人的には今のうちにせっせと仕込んでおきたいと考えています。
100株保有で優待がもらえますし、何よりブランド力は日本国内ではとてつもなく高いですし、日用品を取り扱う同社は手堅いことに間違いないのではないでしょうか。
LIONに限らず、花王や資生堂なども売られています(2021/12/17現在)
これら日用品を1つ、自分のポートフォリオに組み込むことで安定的なリターンをもたらしてくれると私は考えています。
この記事があなたの投資にお役立ていただけたら嬉しいです!
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